一般会計の歳入・歳出
一般会計の歳入は8,966億円、歳出は8,850億円となりました。景気回復による個人・法人市民税の増加や「行財政改革方針2025」に基づく取り組みを着実に進めたことから、実質収支は15億1,400万円の黒字となりました。
※一般会計…教育・福祉や道路・公園の整備など、市の基本的な行政サービスを行う会計
他都市と比較しても財政状況は良好な状況です
財政の健全度を測るために有効な2つの指標を、グラフ化しました。
左下に近いほど、市の借金の負担が少なく(横軸)、さらに将来の負担割合も低くなります(縦軸)。
グラフでは、他の政令指定都市の2023年度決算の数値を〇印(黒)で、神戸市の2009年以降の数値を〇印(青)で表しました。神戸市の財政負担は、左下に向けて小さくなっており、良好な状況にあります。
※実質公債費比率…市税などの年間収入に対する、市の借金(地方債)の返済額の割合
※将来負担比率……市税などの年間収入に対する、市が将来負担する可能性がある借金全体(地方債を含む)の割合
2023年度は、物価高騰対策や新型コロナウイルス感染症に最優先で取り組みつつ、SDGsの視点を取り入れた、未来に輝くまちづくりを積極的に進めました
物価高騰対策とコロナ対策 ▶︎434億円
市民生活の支援
住民税非課税世帯などへの「暮らし支援臨時特別給付金」の支給や、市立小・中学校の学校給食における高騰する食材費の増額分の公費負担などを行いました。
経済活動の回復
商店街・小売市場が実施するプレミアム付商品券発行などへの補助による需要喚起支援や、光熱費高騰などの影響を受ける介護・障害福祉サービス施設などへの運営支援を行いました。
感染拡大防止・医療提供体制の確保
高齢者などを対象とするワクチン接種を進め、重症化予防に取り組みました。また、コロナ患者を受け入れる医療機関への支援や宿泊療養施設の運営などにより、医療提供体制を確保しました。
子育てしやすいまちへ ▶︎643億円
「こども医療費助成制度」を拡充し、外来医療費の助成対象を高校生世代まで拡大しました。また、子どもの遊び場として、大型遊具を設置し、元気いっぱい体を動かして遊べる「こべっこあそびひろば(西神中央)」や、区役所を訪れた際に気軽に立ち寄ることができる「おやこふらっとひろば(垂水・名谷)」の整備を進めました。
のびやかなくらしと環境を創る ▶︎128億円
登山道の整備や、登山支援拠点トレイルステーション神戸の新設などにより、「神戸登山プロジェクト」を進めました。また、ユニバー記念競技場の改修を進め、2024年5月に「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」を開催。須磨エリアでは、須磨海浜公園の再整備を進め、2024年6月に全面リニューアルオープンしました。
神戸空港の国際化への対応 ▶︎50億円
2025年春からの国際チャーター便の運航開始や国内線の発着枠拡大に向けて、新ターミナルや空港基本施設(駐機場)、駐車場、周辺道路の整備を進めました。
都心・三宮の再整備 ▶︎192億円
2024年4月に港町・神戸のランドマークである「神戸ポートタワー」を、また、2024年6月に都心における緑の癒やし空間として「磯上公園」をそれぞれリニューアルオープン。三宮・ウォーターフロントの再整備を着実に進めました。
駅周辺の再整備 ▶︎201億円
垂水駅の西側ロータリー・立体原付駐車場の整備が完了し、2024年2月に利用開始しました。また、地下鉄各駅構内の壁面・床面の特別清掃も実施。照明や広告のLED化やトイレのリニューアルなどを行いました。
最後に
これからも、神戸空港の国際化に向けた取り組みや、SDGsの視点に基づく施策を積極的に行うことにより、くらしの質と都市の価値を高め、温かみのあるまちづくりを進めていきます。