いつの時代も神戸の食文化を彩ってきた、まちの飲食店。
見かけたことはあるけれど、入ったことのないお店、ありませんか?
広報紙KOBEの編集部が実際に訪れて、聞いて、味わって、神戸の名店が愛されてきたそのワケを、お伝えします。
創業昭和10年!カウンターで握るお寿司
神戸市営地下鉄海岸線・御崎公園駅からノエビアタジアム神戸へ向かう道沿いに、老舗の寿司店があるのを知っていますか。
ここは、創業昭和10年の「寿し秀」です。
木の一枚板に筆文字で店名が書かれた清々しい店構えに、一瞬入るのをためらってしまいそうですが、のれんをくぐると優しい女将が出迎えてくれます。
席に座ると、お花が店内を彩る温かな雰囲気にほっと心が和みます。聞けば、お花が好きな女将が絶やさないようにしているのだとか。
店主は、「寿し秀」の二代目。見るからに職人気質な風貌ですが、お話してみると、笑顔がすてきな気さくな人でした。
おいしさの秘密は、こだわりのお米!
兵庫県産の有機栽培のお米を使った、先代から伝わる作り方を守り続けたシャリがおいしさの秘密です。
穴子は神戸産の最高級品を使用しており、肉厚の身と特製のタレが絶品。海苔も国内最高級品を使っているそう。
吟味した食材を使った、老舗のこだわりのお寿司が楽しめます。
そして、最近人気なのは、季節の旬を味わうコースだそう。取材に行った7月は、鱧づくし。お寿司に加え、鱧の照り焼き、天ぷらなども楽しめる大満足のメニューです。
これが4,000円でいただけることにびっくりして、お話を伺うと「手ごろな価格でおいしいものを提供できるよう頑張っています。」とおっしゃっていました。
浜山地区とともに
「寿し秀」は創業から89年が経ちますが、ノエビアスタジアム神戸周辺(浜山地区)の地区計画の一環で、24年前に今の場所に移転してきたそうです。
下町の生活スタイルを受け継いだ温もりのあるまちづくりのため、おいしいものを食べてほしいという想いで、このまちと一緒に歩んできました。
二代目の体力が続く限り、これまでお店を続けて来られたこの地域とお客さんに感謝を込めて、お寿司を握り続けています。
心のこもったお寿司、いただきます。
店舗情報
店名 | 寿し秀 |
ジャンル | 和食 |
住所 | 神戸市兵庫区御崎町2-2-7 |
営業時間 | 10:30~15:00 |
定休日 | 火・水曜 |
公式ページ | https://www.sushi-hide.com/ |
取材日 2024年7月11日
阪神・淡路大震災、新型コロナウイルス感染症を乗り越え、市民に愛され続ける飲食店を、市民からの推薦を元に、神戸市は「神戸名店百選」として2022年度に選定しました。 「神戸っ子が愛する、こうべごはん。」は、「神戸名店百選」から紹介します。
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