広報紙KOBEの編集部が実際に訪れて、聞いて、味わって、神戸の名店が愛されてきたそのワケをお伝えする連載の第4回。
今回は、閑静な住宅街でありつつ、学生が多く活気ある“岡本”で長年愛され続ける洋風居酒屋を紹介します。
メニューの豊富さとお手頃価格に驚き!
かつて三宮にあった伝説のバー「コウベハイボール」に憧れ、マスターの永井さんが名付けた「ザ・甲南ハイボール」。店名にはハイボールとありますが、お酒はハイボール限定ではなく、ビールやカクテル、ワイン、日本酒など種類豊富に揃っています。そしてお値段もなんと、385円から880円までととてもお手頃。「学生のうちから良いお酒を飲んでほしくて」と永井さん。
手作りにこだわるフードメニュー
永井さんは「これでも以前に比べると減りましたよ」と話されますが、フードメニューは40種以上と盛りだくさん。既製品はほとんど使わずソースなども手作り。自分で作れそう、と思ったものは永井さんが料理を考え、シェフが見事に仕上げるそうです。長年愛されるオリジナル料理はどれも、お酒と相性抜群。もちろん、ソフトドリンクもあり、お酒が飲めなくても大丈夫。常連さんが、孫やひ孫を連れて来店することもあるそうで、どんな世代でも楽しめるお店です。
マスターの魅力に、ファン多数
31歳でこのお店をオープンしてから、ずっとカウンターに立ち続けてきた永井さん。きびきびと手際よくドリンクをつくるときの眼差しや所作は、さすがプロです。なのに、お話上手で、話題が豊富。朗らかな笑顔に、お客さんの緊張もほぐれます。このお茶目なギャップに、スタッフもお客さんも引き寄せられて、気づけばみんながお店のファンに。 父親がかつてスタッフで、今は息子である自分がスタッフだという方がいらっしゃいました。また、店内に所狭しと飾られている置き物は、すべてスタッフOB・OGからのプレゼント!「この子を僕だと思って」と渡されたという、年季の入ったぬいぐるみも大切に飾られていました。店内に満ちる「永井さんへの愛」が、このお店の居心地の良さの源なのかもしれませんね。
ピンチも乗り越え、もうすぐ40年目
オープンは1985年。阪神・淡路大震災のときには、「温かい食事を提供したい」という思いから、近隣の飲食店とともに、当時の学生スタッフに調理や配達を手伝ってもらいながら、利益度外視でお弁当を各地に届けました。最近ではコロナ禍の営業自粛、スタッフの病気などもあり、決して順風満帆ではありませんでしたが、「それでも何とかやってきたね」と笑顔の永井さん。扉を開けると出迎えてくれる永井さんのあったかい笑顔に会いに、一杯飲みに行きませんか。
店舗情報
店名 | ザ・甲南ハイボール |
ジャンル | 洋風居酒屋 |
住所 | 神戸市東灘区岡本1-2-28 甲南ビラ二番館 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 日曜・不定休 ※営業予定は公式Instagramにて随時更新 |
公式Instagram | https://www.instagram.com/konan_highball/?hl=ja |
取材日 2024年10月23日
阪神・淡路大震災、新型コロナウイルス感染症を乗り越え、市民に愛され続ける飲食店を、市民からの推薦を元に、神戸市は「神戸名店百選」として2022年度に選定しました。 「神戸っ子が愛する、こうべごはん。」は、「神戸名店百選」から紹介します。
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