2024年12月号「神戸の森を学ぼう」
神戸の森林を再生するために
神戸は“海と山のある街”です。市街地のすぐ後ろに連なる六甲山系、北区・西区の里山は神戸市民の貴重な財産です。遠目には豊かな緑が息づいているように見える神戸の山々の森林が、実はさまざまな課題と向き合っていることを、今月号の特集記事でお分かりいただけたのではないかと思います。
神戸の森林は、長年にわたる先人の苦労により形づくられてきました。森林は循環型社会の形成の観点からも大きな可能性を秘めています。市民、企業、大学、そして行政が連携し、神戸における森林の再生を進めていければと考えています。
2024年11月号「ひとが主役のまちへ都心・三宮再整備」
まちの香りを受け継ぎながら
切り絵作家、故成田一徹さんの『神戸の残り香』は、私の愛読書です。帯には「この街にはもっと大人のにおいが漂っていたんじゃないか」と記されています。古き良き神戸への愛惜の念が感じられます。進化していく三宮にあって、受け継がれて来た街の香りを大切にしながら街づくりを進めていくことは、大切なことではないかといつも思っています。
神戸三宮阪急ビル、サンキタ通りの整備により、新しい雰囲気が生まれるとともに昔の神戸が感じられる新規出店があり、昭和レトロも残りました。独特の魅力ある賑わい空間になったように感じます。
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2024年10月号「実はすごい!神戸の技術力」
もしもこんな技術があったなら・・・・
神戸の企業に蓄積された技術は、人々の暮らしを豊かに、そして便利にしてきました。私が個人物に望むのは、年々悪化する異常高温に対応する技術です。神戸市では、公共空間を少しでも過ごし易くするため、木陰を増やし、ミストを設置し、公園や広場に木材チップや竹チップを入れて地表面の温度を下げる取り組みを行っていますが、全体から見ると微々たるものです。そこで笑われるかも知れませんが、歩道の舗装面にコーティングをして熱を溜めにくくするとか、異常高温と闘う革新約な技術の登場に期待しているところです。
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2024年9月号「きらきら笑顔は宝物!まちで育むこうべっこ」
危険を回避する能力を養うために
保護者のみならず、子どもと向き合う立場にある人々は、「子どもを危ない目に遭わせたくない」と願っておられるでしょう。子どもには安全な環境が必要です。同時に人間が生きていくためには、危険を察知しこれを回避し、ときには危険と闘うことが出来る能力が不可欠であり、このような能力を幼少期から育んでいくことが求められます。そして危険に関わるこのような能力は、ネット世界への耽溺からは得られないものです。子どもたちが神戸の豊かな自然環境の中で体を動かし、五感を磨けるようにする視点を今後も大切にしながら、子ども・子育て支援施策を展開していきます。
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2024年8月号特集「あつまれ!あなたが描く未来の神戸」
神戸の「未来」を考えるときに
IOT、生成AI、ドローン、ロボット…未来の技術を語るときに登場する常連ですが、これらは「未来」に属するのではなく既に使われている技術です。真剣に「未来」を考えるとき、「現在」を超越する逞しい想像力が求められると思います。神戸がそのような「知」の実験場となり、たくさんの才能を育む都市となることを期待したいと思います。同時に、「未来」は「過去」と繋がっています。里山放置林に代表されるように、私たちが放置してきた過去の遺産の再生を図ることも豊かな未来を創造する上で不可欠な営みであると信じます。
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2024年7月号特集「みんなで使う、考えるクリーンステーション」
地域に寄り添った収集を続けます
先月の朝、環境局兵庫事業所に赴き、所長や職員の皆さんと一緒にラジオ体操をした後、次々と出庫するパッカー車の車列を見送りました。パッカー車に乗車している2人の職員には昨年から従来の収集・積載業務に加え、クリーンステーションの収集後の清掃やネットの片づけを行ってもらうことにしました。ステーションを管理している皆さんの負担を少しでも軽くしたいという思いからです。神戸市は、現場での作業の際に職員が地域の皆さんからお聞きする声を、市の組織全体で共有し地域の課題解決に結びつけていきます。
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2024年6月号特集「神戸西海岸が気になる!」
神戸西海岸の魅力
2024年5月4日の神戸新聞、河口貴美恵さんは投稿の中で「垂水は山や海が近くにあり、自然豊か。明石海峡大橋を眺める絶景ポイントもたくさんあります。買い物や交通の便も良く生活しやすいです」と記しておられます。
須磨・塩屋・垂水・舞子は気候が温暖で景色も素晴らしく、日本の大都市の中でもこれほど魅力的な地域がある街は少ないのではないでしょうか。神戸市では各地域の特性に応じた街づくりを進め、須磨海岸などでは整備がほぼ完了しました。豊かな歴史や自然環境を大切にしながら、より魅力的な地域となるよう住民や企業のみなさんとともに保全・活用・整備を進めます。
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2024年5月号特集「KOBE2024世界パラ陸上開幕!」
リアルな時間と空間の共有
東京2020パラリンピックはコロナ感染の只中で開催され、無観客で試合が行われました。意義ある大会でしたが、参加したパラアスリートからは燃焼し切れなかったというお話も聞いています。
これに対し、今回の神戸でのパラ陸上選手権大会は有観客で行われます。パラアスリート、そして応援する皆さんはリアルな時間と空間を共有することができます。ご自身の眼の前で、車いすや義手などとパラアスリートの肉体がいかに融合し大きな力を発揮することが出来るかを、目の当たりに出来ます。とても素晴らしいことではないでしょうか。
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2024年4月号特集「みんなのデジタル化」
「スマホなんていらない」
先日の神戸新聞イイミミに、こんな投稿がありました。「私は、重くて操作が複雑なスマホなんていりません」と。「知り合いの70代以上でスマホを使いこなせている人なんていません」が事実なら、それは私たち行政の努力不足・周知不足かもしれませんね。今月号で紹介しているように、神戸市では「スマホ相談窓口」でのスマホ操作方法の説明などの取り組みを行っており、さらに対応を充実させていきます。
スマホは便利です。世界が広がることも事実です。ぜひ一度、相談窓口の大学生と一緒にスマホの操作などを楽しんでいただければと思います。
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2024年3月号特集「安心して生きる医療を」
困難を乗り越え市民のために
大正期、神戸市の衛生行政は伝染病予防から医療の提供に大きく舵を切ります。その象徴が市立神戸診療所で、その後看護婦養成所も開設されました。診療所開設から百年、市民病院は組織の変遷を経ながら、空襲、震災そしてコロナ禍と、迫り来る危機を乗り越えて来ました。近年はコロナ禍と戦い、感染症の治療に当たりながら地域医療を担い、救急医療さらには先端医療の面でも全国屈指の評価を受けています。市民の命と健康を守る上で多大な貢献を行っていただいている中央市民病院の関係各位に心より感謝申し上げます。
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2024年2月号特集「はじめよう!NEWリサイクルスタイル」
ふたば資源回収ステーション
震災に関する報道機関インタビューで今年も質問が多かったのは、新長田再開発事業でした。震災で甚大な被害を受けた同地区では神戸市が再開発を行いましたが、計画と実施状況の乖離、街の賑わいの不足など、多くの課題も指摘されてきました。そこで近年、県市協調で新長田合同庁舎の建設を行い、今後も多くの事業があります。そんな新長田の旧二葉小学校「ふたば学舎」の中に誕生したのが、「ふたば資源回収ステーション」です。これまでにない新しいタイプの地域拠点です。新長田にお出かけの折に、是非覗いてみてください。
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2024年1月号特集「スポーツのチカラ」
スポーツのチカラを子どもたちに
2023年は神戸のスポーツチームが大活躍し、私たちに大きな夢と感動を与えていただきました。今月号の「こども編集部」のインタビュー、楽しみです。子どもたちにはスポーツ観戦を通じてその魅力を知ってもらい、自分に合った種目を見つけて、ぜひ自らスポーツを経験して欲しいと思います。成長期に身体を鍛えることはとても大事です。私も中学時代、水泳部に所属し、タイムはさっぱりでしたが、練習に集中したせいか、肺活量は今でも二十代男性の平均数値を維持できています。スポーツのチカラはやはり大きいと感じます。
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2023年12月号特集「神戸を照らす光のストーリー」
光と陰、灯りと夜の闇
「神戸の夜は暗い」「夜の道は暗くて怖い」そんな声が寄せられ、街なかの街灯を増やし、駅前のライトアップを進めて来ました。神戸の街が明るくなったとの声も聞きますが、街はただ明るければ良いというものではないと思います。異常高温が常態化する中、街なかには木陰など日射しを避ける場所が必要で、「こうべ木陰プロジェクト」を構想中です。一方、夜の訪れは、人や生き物に眠りと安らぎをもたらします。
夜半静思
闇は私たちの想像力の源泉かもしれません。夜の闇の尊厳に敬意を払いながら、光のストーリーを紡いでいきます。
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